2019年6月27日木曜日

砂川政教分離訴訟(空知太神社)訴訟って何?行政書士試験で頻出の重要判例

【重要判例】砂川政教分離訴訟(空知太神社)

/最判平22.1.20



どうもTakaです。今回は市が、町内会に対して市の所有する土地を無償で神社施設の敷地としての利用に供している行為は、憲法89条、20条1項後段にあたるか?が争点となり判例に目的効果基準が用いられなかったことが注目された砂川神社訴訟について紹介したいと思います、

砂川政教分離訴訟の内容


北海道砂川市は、町内会に対して無償で、市の所有する土地を神社施設の敷地としての利用に供していた。本件神社は、宗教法人法所定の宗教法人ではなく、神社付近の住民らで構成される氏子集団(域社会の守護神あるいは氏神を,氏子である村人が共同で維持するために構成した組織)によって管理・運営されていた。

砂川政教分離訴訟の争点

町内会に対して市の所有する土地を無償で神社施設の敷地としての利用に供している行為は、憲法89条、20条1項後段にあたるか?

判決のポイント


国・公共団体等の行為の目的やその効果ではなく、宗教的施設の性格、土地が無償で当該施設の敷地としてのように供されるに至った経緯、無償提供の態様、これらに対する意パン人の評価等、諸般の事情を考慮し、社会通念に照らして総合的に判断して、国・地方公共団体と宗教団体のかかわりあいが違憲。

判決要旨(最高裁判所HPより抜粋)


1 市が連合町内会に対し市有地を無償で建物(地域の集会場等であるが,その内部に祠が設置され,外壁に神社の表示が設けられている。),鳥居及び地神宮の敷地としての利用に供している行為は,次の(1),(2)など判示の事情の下では,上記行為がもともとは小学校敷地の拡張に協力した地元住民に報いるという世俗的,公共的な目的から始まったものであるとしても,一般人の目から見て,市が特定の宗教に対して特別の便益を提供し,これを援助していると評価されてもやむを得ないものであって,憲法89条,20条1項後段に違反する。

(1) 鳥居,地神宮,神社と表示された建物入口から祠に至る上記各物件は,一体として神道の神社施設に当たるもので,そこで行われている諸行事も,このような施設の性格に沿って宗教的行事として行われている。

(2) 上記各物件を管理し,祭事を行っている氏子集団は,祭事に伴う建物使用の対価を連合町内会に支払うほかは,上記各物件の設置に通常必要とされる対価を支払うことなく,その設置に伴う便益を長期間にわたり継続的に享受しており,前記行為は,その直接の効果として,宗教団体である氏子集団が神社を利用した宗教的活動を行うことを容易にするものである。

2 市が連合町内会に対し市有地を無償で神社施設の敷地としての利用に供している行為が憲法の定める政教分離原則に違反し,市長において同施設の撤去及び土地明渡しを請求しないことが違法に財産の管理を怠るものであるとして,市の住民が怠る事実の違法確認を求めている住民訴訟において,上記行為が違憲と判断される場合に,次の(1)〜(3)など判示の事情の下では,その違憲性を解消するための他の合理的で現実的な手段が存在するか否かについて審理判断せず,当事者に対し釈明権を行使しないまま,上記怠る事実を違法とした原審の判断には,違法がある。

(1) 上記神社施設を直ちに撤去させるべきものとすることは,氏子集団の同施設を利用した宗教的活動を著しく困難なものにし,その構成員の信教の自由に重大な不利益を及ぼすものとなる。

(2) 神社施設の撤去及び土地明渡請求以外に,例えば土地の譲与,有償譲渡又は適正な対価による貸付け等,上記行為の違憲性を解消するための他の手段があり得ることは,当事者の主張の有無にかかわらず明らかである。

(3) 原審は,当事者がほぼ共通する他の住民訴訟の審理を通じて,上記行為の違憲性を解消するための他の手段が存在する可能性があり,市長がこうした手段を講ずる場合があることを職務上知っていた。
(1,2につき補足意見,意見及び反対意見がある。)


➡【リンク】最高裁裁判所HP・・ 平成19(行ツ)260

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