2019年6月23日日曜日

外務省秘密漏洩事件って何?行政書士試験頻出の重要判例

【重要判例】外務省秘密漏洩事件/最決昭53.5.31



どうもTakaです。今回は取材の手段が相当なもしくは不当かによって、報道が合法なものか違法なものかに分かれるかが問題となった外務省秘密漏洩事件を紹介したいと思います。

外務省秘密漏洩事件の内容


A記者は、1971年に調印された沖縄返還交渉に関する情報を入手するため、外務省の女性事務官Bさんと肉体関係を持ち、Bさんから国家機密に関する情報(沖縄返還協定に際し、アメリカ政府が沖縄の地権者に支払う土地現状復旧費用を日本国政府がアメリカ政府に秘密裏に支払う密約が存在するとの情報)を入手しました。その後、その情報をA記者が当時の日本社会党員に伝え、国会でその内容が暴露され大きな問題となりました。その為、A記者が国家公務員法の秘密漏示と、そそのかし罪で起訴された事件です。別名西山事件と呼ばれています。

外務省秘密漏洩事件の争点


国家機密に対する取材につき、正当な取材活動として認められるのはどの範囲か?

判決のポイント


取材が、報道の目的から行われたもので、手段や方法が法秩序から考えて適切なものであり社会観念上認められるものであれば、正当な取材活動であり違法ではない。
しかし、手段や方法が適切ではなく社会観念上認められないものである場合には、正当な取材活動の範囲を逸脱し違法である


➡【リンク】最高裁判所HP・・ 昭和51(あ)1581

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