2019年6月13日木曜日

京都府学連事件って何?行政書士試験頻出の事案・・・肖像権にかんする事案

【重要判例】京都府学連事件/最大判昭44.12.24


どうもTakaです。今回は肖像権を初めて認めた事例としても知られる、
重要判例である京都府学連事件を紹介します。

京都府学連事件の内容

学生Aさんは、京都府学連主催のデモ行進に参加していましたが、
行進中に、行進の仕方が許可条件に反すると判断した警察官が、
状況等の確認のためデモ隊を写真撮影しました、Aさんはこれに抗議して、
警察官に暴行を加え、公務執行妨害罪などで起訴されました。

※この許可条件とは『行進隊列は4列縦隊とすること』及び
『車道の東側端を進行すること』という条件でした。

京都府学連事件の争点

1. 肖像権は憲法上の人権として保障されるのか。
2. 警察官が被写体の同意なく写真撮影する行為は許されるのか?

裁判のポイント

1. 保障される。
何人も、その承諾なしに、みだりにその容貌を撮影されない自由を有し、
警察官が正当な理由もないのに個人の容貌等を撮影するのは、
憲法13条の趣旨に反し許されないこと(肖像権)は保障されると判断されました。
しかしながら、肖像権は公共の福祉による制限を受けることも示され、
下記のような制限のもとでは撮影したとしても憲法13条35条に
違反しないものと解するべきであると判断されました。
⇒肖像権は、憲法13条で保障される。しかし、公共の福祉によって制限される。

2. 写真撮影する行為は許される
肖像権が公共の福祉に よる制限を受ける場合
犯罪が現に行われていて、証拠保全の必要性・緊急性があり、
その撮影が一般的に許容される限度を超えない場合

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