2019年12月1日日曜日

【行政書士試験・商法・会社法】12. 委員会設置会社とは?

12. 委員会設置会社



今回は商法・会社法の分野「委員会設置会社」について勉強していきましょう。

委員会設置会社って何?


委員会設置会社とは、指名委員会、監査委員会および、報酬委員会を置く株式会社のことです。委員会設置会社には、取締役会、執行役および会計監査人を置かなければなりません。

会社法327条 
1項 
次に掲げる株式会社は、取締役会を置かなければならない。 
1. 公開会社 
2. 監査役会設置会社 
3. 監査等委員会設置会社 
4. 指名委員会等設置会社


委員会の構成・権限

各委員会は、取締役会決議で選定した3人以上の委員で組織し、委員の過半数は社外取締役でなければなりません。

会社法400条 
1項 
指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の各委員会(以下この条、次条及び第911条第3項第23号ロにおいて単に「各委員会」という。)は、委員三人以上で組織する。 
2項 
各委員会の委員は、取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。 
3項 
各委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない。 
4項 
監査委員会の委員(以下「監査委員」という。)は、指名委員会等設置会社若しくはその子会社の執行役若しくは業務執行取締役又は指名委員会等設置会社の子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは支配人その他の使用人を兼ねることができない。


指名委員会は、株主総会に提出する取締役・会計参与の選任・解任に関する議案の内容を決定します。監査委員会は、執行役等の職務執行の監査や監査記録の作成などを行います。そして報酬委員会は、執行役等の個人別の報酬内容を決定します。


会社法404条 
指名委員会は、株主総会に提出する取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の選任及び解任に関する議案の内容を決定する。


委員会設置会社の監督と執行

委員会設置会社になると、監督と執行が制度的に分類され、取締役会は、監督機能が中心となります。業務執行は、取締役決議で選任された執行役が担当し、

会社法402条 
2項 
執行役は、取締役会の決議によって選任する。


会社法418条 
執行役は、次に掲げる職務を行う。 
第416条第4項の規定による取締役会の決議によって委任を受けた委員会設置会社の業務の執行の決定 
委員会設置会社の業務の執行

代表権は、取締役会が執行役の中から選定した代表執行役が行使します。

会社法420条 
1項 
取締役会は、執行役の中から代表執行役を選定しなければならない。この場合において、執行役が一人のときは、その者が代表執行役に選定されたものとする。 
2項 
代表執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができる。 
3項 
第349条第4項及び第5項の規定は代表執行役について、第352条の規定は民事保全法第56条 に規定する仮処分命令により選任された執行役又は代表執行役の職務を代行する者について、第401条第2項から第4項までの規定は代表執行役が欠けた場合又は定款で定めた代表執行役の員数が欠けた場合について、それぞれ準用する。

原則として、取締役という資格では、業務を執行できなくなるのです。

会社法415条 
委員会設置会社の取締役は、この法律又はこの法律に基づく命令に別段の定めがある場合を除き、委員会設置会社の業務を執行することができない。


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