【行政書士試験】代理制度のトレーニング問題
●次の問のうち正しいものには○、誤っているものには×をつけなさい。
★代理とは
(1)代理とは、ある人のした意思表示の効果を直接他の人に帰属させる制度である
〇…問題文の通り。
★代理人の種類
(2)代理人は、任意代理、法定代理、復法定代理の3種類に区分される。
×…代理人は、任意代理、法定代理の2種類に区分される。
★任意代理
(3)任意代理とは、本人の意思に基づいて選任された代理人による代理行為である。
〇…問題文の通り。相手方との交渉を弁護士に依頼するようなこと。
(4)任意代理人がすることができる代理行為の範囲は、法律で定まっている。
×…任意代理人のできることは、本人の授権の範囲によって決まる。
★法定代理
(5)法定代理人は、現状、未成年者に対する親権者及び未成年者に親がいない場合の未成年後見人だけである。
×…法定代理人には、親権者、未成年後見人のほか、成年被後見人に対する後見人などがある。
★代理権の範囲
(6)Aさんは、留守中に財産の管理につき単に妻Bさんに任せるといって海外へ単身赴任したところ、BがAの現金をA名義の定期預金としたときは、代理権の範囲外の行為に当たり、その効果はAに帰属しない。
×…代理権の範囲がはっきりしない場合、代理人にできるのは、保存行為と、現状を変更しない限度での利用・改良行為だけである。問題は現状を変更しない限度での利用行為に当たるので(例:利子付きでお金を貸すなどの収益を図る行為)その効果はAに帰属する。
★自己契約と双方代理
(7)売買契約において、売主が買主の代理人になることを自己契約といい、そして、第三者が、売主の代理人になるとともに、買主の代理人にもなることを双方代理という。
〇…問題文の通り。
★復代理人
(8)復代理人とは代理人が選任した代理人である。
〇…問題文の通り。
★顕名主義
(9)顕名主義とは、代理人であることを明らかにして、代理行為を行わなければならないという主義のことである。
〇…代理人であることを示さないで行った行為は、代理人が自分のために行った行為とみなされる。
民法100条
代理人が本人のためにすることを示さないでした意思表示は、自己のためにしたものとみなす。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、前条第一項の規定を準用する。
★法定代理人
(10)法定代理人の場合は、原則として、復代理人を自由に選任できる。
〇…例:親(法定代理人)は未成年の子供(本人)の弁護人(復代理人)を選任することができる。
★無権代理
(11)無権代理人がした契約において、契約時に無権代理だと知らなかった相手方は、本人が追認する前なら自由に取り消すことができる。
○…無権代理人だと知らなく契約したので、取り消すことができる。ただし、本人追認後は正式な代理人と変わりがなく、自由に取り消すことはできなくなる。
民法 115条
代理権を有しない者がした契約は、本人が追認をしない間は、相手方が取り消すことができる。ただし、契約の時において代理権を有しないことを相手方が知っていたときは、この限りでない。
★表見代理
(12)本人Aさんが代理人Bさんの代理権を解いたが、Bさんが担当していた取引先のCさんに連絡をせず、CさんはBさんがまだ代理人であると信じて契約をしてしまった場合、Aさんは契約に対して責任がある。
○…Bさんの代理権が解かれたことを知らされていないCさんにとっては、Bさんは表見代理人であり、表見代理人の行為はCさんを保護するために有効である。
民法109条
無効な行為は、追認によっても、その効力を生じない。ただし、当事者がその行為の無効であることを知って追認をしたときは、新たな行為をしたものとみなす。
民法110条
前条本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
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